独立してフリーランスとなると、取引先と契約を結んで仕事をもらうことになる。その契約の種類はいくつかあるが、フリーランスは業務委託契約を結ぶことが多い。
この業務委託契約とは、企業と雇用関係になることなく、業務を特定の業務を任されて完成させるという契約のことである。そのため、給料をもらう形ではなく報酬という形で収入を受け取る。
この業務委託契約を結ぶにあたってはいくつかの注意点がある。
まず、業務の範囲を明確にするということだ。下請けのようになっているからと、取引先からあれもこれもやれと言われてしまうと、割に合わない仕事となる。
また、自分としてここまでのつもりだったのに、取引先からクレームが出るという事態にもなりかねない。そのため、契約書の中に詳細に実行すべき業務の内容を記載して、契約締結時にもこれは行う、これは行わないという確認をしておく必要がある。
もう一つは、損害賠償が起きる事態になったケースについての対応を確認するということだ。業務をしている中で情報漏えいが発生したとか、納品物のせいでエンドユーザーに迷惑がかかったなどのケースで、誰がどこまで責任を取るかということを明確にするということである。リスク回避のために、自分がどこまでの範囲で賠償責任を負うのか、金額はどこまで支払うかということもはっきりさせておいた方が良いのである。
イラストや動画などのクリエーター系であれば、著作権をどうするかも決めておこう。著作権は自分に残しておくのか、納品物と一緒に権利も譲渡するのかをはっきりとさせておくべきだ。自分の作品を勝手に使われてしまうこともあるので注意したい。